インデックスガーデン

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ファンドオブザイヤー2019上位入賞ファンドに対する雑感

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2020年1月18日、ファンドオブザイヤー2019年の授賞式が都内で執り行われました。

2019年は投信ブロガーでなかったため、ファンドへ投票することはできませんでした*1

投票できなかった外野ではありますが、いちインデックス投資家として、受賞ファンドに対する雑感をつらつらと書き連ねてみます。

ファンドオブザイヤーとは

投資信託について一般投資家の目線でつねに考え、情報を集め、ブログを書いている投信ブロガーたち。投資信託の事情通である彼ら彼女らが支持する投資信託はどれか?
証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントです。
出典:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019

一般投資家である投信ブロガーが良いと考える投資信託に投票し、その年の人気ファンドを選出する、年に一度の一大イベントです。

銀行や証券会社が窓口で勧める投資信託は基本的にゴミばかりで、販売会社の意向や広告など欲望のノイズにまみれています。

そんな中、ファンドオブザイヤーの入賞ファンドは投資家目線で有益と判断されているため、公平で信頼のおける情報と言えます。

ランキング上位ファンドに対する雑感

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予想はしていたのですが、上位はeMAXIS Slimシリーズの独壇場でしたね。

eMAXIS Slimシリーズは、投資家のコスト逓減を追求すると大々的に唄うファンドシリーズです。

インデックス投資家が、自分でコントロールできる数少ないものの一つがコストのコントロールのため、コスト安のファンドに人気が集るのは自然なことですよね。

第1位:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

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出典:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)目論見書

これ1本で日本を含む世界の株式がまるっと購入できるファンドです。

株式100%のため、資産運用はこれ1本でOKとは言えませんが、世界の株を全部買うというコンセプトはシンプルで分かりやすく、好感が持てます。

インデックス投資家憧れのバンガード社のETF、VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック)をわざわざ購入しなくても、低コストかつ円貨建で世界全部の株が買えるます。

もし、インデックス投資を始めた頃にこのファンドがあったのなら、株式のアセットはこれを選んでいたと思います。

第2位:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

ここ数年の米国株人気がここにも反映されています。

世界の株式市場の半分以上が米国市場で、世界経済の中心も米国なので、米国への投資一本化は効率的かもしれません。

ただ個人的には、投資はこれ一本というのはリスクが高すぎると感じます。

分散投資をしたうえで、米国株式のアセットをもう少しトッピングする、という使い方には便利だと思います。

私もS&P500には追加で投資していますが、eMAXIS Slimシリーズ以外のファンド*2で保有しています。

第3位:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

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出典:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス目論見書

日本以外の先進国株式の指数に連動する、インデックスファンドです。

構成の約65%が米国株式ですが、イギリスやドイツなどの先進国の株式も保有できるため、S&P500一点集中よりも分散効果が期待できます。

全世界株式のバランスファンドが低コストで購入できるようになりましたが、アセットアロケーションの自作派にとっては、低コストな先進国株式のインデックスファンドは重要なツールです。

私も2020年分の積立てから、先進国株式の積立はこのファンドへ切り替えました。(ここ1年ほどは、たわらノーロードシリーズで積立ていました)

第4位:<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

例年のファンドオブザイヤーでは、常に首位に近い位置にいたのですが、今回は4位に陥落です。

中身は第3位のeMAXIS Slim 先進国株式インデックスと変わりませんが、わずかな信託報酬手数料の差が表面化しました。

ファンド 信託報酬手数料
eMAXIS Slim 先進国株式 年0.10615%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式 年0.10989%

今回の結果を受けて、ニッセイ外国株式は2月から信託報酬手数料を引き下げを公言しています。

2020年1月現在、金融資産の大半をこのファンドで運用しているため、信託報酬手数料を積極的に引き下げてくれるニッセイAMが大好きです。

【2020年1月20日追記】早速手数料引き下げの公式アナウンスがありました

ファンド 信託報酬手数料
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式 年0.10230%
eMAXIS Slim 先進国株式 年0.10615%

いいぞ。もっとやれ

第5位:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

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出典:eMAXIS Slimバランス(8資産均等方)目論見書

代表的なアセットを全部均等割合で保有しちゃおう、というユニークなバランスファンドです。

資産配分もコンセプトも、デリバリーピザでいろいろな味が1枚で楽しめるアレに似ています。

外国債券(先進国債券・新興国債券)やREIT(国内・先進国)など、個人的に日本人の投資には不要と考えるアセットが、先進国株式や日本債券と同じ比率なのが微妙です。

個人的には、これだけ様々な資産をひとつのファンドに放り込むと、頻繁なリバランスが必要でその分パフォーマンスを押し下げることが考えられるため、イマイチかなと思います。

【総評】入賞ファンドはあくまで参考情報

今回、上位入選をほぼ独占したeMAXIS Slimシリーズはコスト安の非常に優れたシリーズと評価しています。

しかし、ファンドオブザイヤー入賞ファンド=(イコール)購入すれば間違いないファンドではありません。

例えば首位となった、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の構成は全て株式のため、これに加えて日本債券や現金などでリスク逓減を考えなければなりません。

また、第2位に入選したeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、昨今の米国株式ブームの追い風を受けての入選と考えられますが、これ1本だけでは投資の基本であるリスクの分散効果が薄いので、安易な米国株への一本投資は危険だと考えています。

じゃあ何がベストなんだ?と言われそうですが、投資の世界に正解はありません。投資はあくまで最初から最後まで自己責任の世界です。

誰もが投資をするべき社会になったと思いますが、人のすすめやブームを追いかけるだけの投資活動は危険です。

インデックス投資であれば、個別株の運用よりずっとかリスクが低いのは間違いありませんが、投資はそれぞれの投資家が許容できるリスクの範囲で行う必要があります。

*1:投票資格は“投信ブロガー”であること。2019年9月30日までにブログを開始していること。(ファンドオブザイヤー公式ホームページより

*2:SBI・バンガード・S&P500 インデックス・ファンド